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FFP ( 新鮮凍結血漿 )の取り扱いの注意点

今回は、FFP ( Fresh Frozen Plasma ) = 新鮮凍結血漿の取り扱いの注意点をまとめていきたいと思います。
成分としては血液から凝固因子が含まれる血漿を取り出したもので、適応としては凝固因子欠乏により、出血傾向を認める場合などが主になりますが、血液浄化領域ではPE ( Plasma Exchange ) =単純血漿交換を行うときに使います。DFPP ( Double Filtration PlasmaPheresis ) =二重濾過血漿交換 でも使いますがFFPはアルブミン濃度が低いので基本的にはDFPPではFFPを使う事が少なく、またFFPは感染症抗凝固目的にてクエン酸が含まれているので低Ca血症のリスクがあるのでDFPPではFFPではなく 7〜10%アルブミン製剤が置換液として使う事が多いように思います。

取扱の注意点

  • 貯蔵は、-20℃以下。使用期限として採血後1年間。溶解(解凍)後は 3時間です。
  • 使用時は湯銭で融解して使用します。湯銭の温度はおよそ30〜37℃で行い、だいたい 30分くらいで使用できるようになります。
  • 湯銭温度は低すぎても高すぎてもダメ
    湯銭温度が低すぎたり高すぎたりすると変性したり沈殿が生じるので温度は適切に管理する。

ラベルに書かれている略語や数字からわかること

血液製剤ののラベルには略語や数字が記載されていて、それぞれ意味があり、特性上 非常に重要で意味をわかっておかないと大変なことになるのでこの際にちゃんと覚えておきましょう。

A型、B型、O型、AB型

これは言うまでもありませんが、血液型。一番わかりやすいですが、一番重要。また D型と書かれているのが Rho型のことで、使う前は必ず確認して使う。色分けされているのも特徴になります。

LR

白血球除去済みという意味。これは、白血球の免疫機能により発熱などの副作用が出る事があるため、これを防ぐために除去されている。

Ir

放射線照射の略。現在のところFFPに記載されている事はないですが、輸血血液製剤は 15〜50Gyの放射線を照射してリンパ球の増殖機能を抑制している。輸血後に GVHD : Graft Versus Host Disease ( 移植片対宿主病 )というリンパ球が自らの臓器を攻撃する病気を防ぐために行われている。

ただ、Ir赤血球製剤は、放射線照射していない製剤に比べてカリウム濃度が増加しています。これは一種の溶血をしているからで、大量に輸血を行う場合は高K血症を呈する場合があるので血液検査値や心電図モニターを注意する必要があります。

透析でもたまに M.A.P : Mannitol Adenine Phosphate を輸血する事がありますがその際必ずダイアライザの前から入れていくと思いますが、高K血症を未然に防ぐ為にこの手技が取られています。

120

容量のこと。上記は120と記されていますが
RBCなどで 「1」と記されている場合もありますが、その場合は、

FFP  120mℓ/単位
 WB  200mℓ/単位
 PC    20mℓ/単位

が、「1」単位の用量になるので御参考にして頂けたらと思います。

参考:血液浄化療法ハンドブック ( 透析療法合同専門委員会 )
  :日本赤十字社
画像引用:日本赤十字社

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